令和は“不安定・不透明”な時代
前回もお話ししましたが、2020年代に入って以降(令和時代)は、新型コロナに始まり、金利上昇、円安、物価高、そして原油高と、何が起こるかわからない“不安定・不透明”な時代です。
特に、2026年3月のイラン攻撃からのホルムズ海峡封鎖が長期化すると、日本の財源の枯渇が心配される“2030年問題”を前に、大不況の引き鉄になるかもしれません。
ガソリン代や電気代・ガス代などの高騰、そして続く物価高に住宅ローンの返済額アップなど、今、従業員は家計に不安を抱えながら仕事をしています。
従業員が安心して仕事に専念できるためには、「お金&IT教育」が最高の福利厚生となり、それにより社員は市場価値が高まり、企業側にも利益をもたらせてくれます。
日本人のITスキルは予想以上に低い!気が付いた企業と人だけが生き残れる。
日本のITスキルは世界で何番目だと思いますか?
ITスキルとは、単なるWordやExcelではなく、プログラミング・データ分析・セキュリティ・ネットワークなど、企業の競争力を左右する“基盤スキル”のことです。
📊 デジタル競争力ランキング
スイスの国際経営開発研究所(IMD)が毎年発表する「世界デジタル競争力ランキング」では、2022年に日本は29位と過去最低を記録しました。
特に「デジタル・技術スキル」では62位、「ビッグデータやデータ分析の活用」では63位と、非常に低い水準です。
アジア圏内でも、シンガポール、香港、韓国、中国、台湾に大きく差をつけられ、タイやマレーシアよりも下位に位置する分野もあります。
💡 ITリテラシーへの意識
「ITスキルの習得に関心がない」と回答した日本人は16%にも上り、先進7カ国の中で最もIT関連で苦手意識が高くなっています。
世界からは「日本人はIT活用が苦手でスキル向上への関心も薄い」と評価されているのです。
現に日本ではプログラミングやアルゴリズムスキルの低いSEなどは多く存在します。
日本は景気低迷が30年以上続いていますから、新規でのシステム開発やプログラム開発といった仕事はそれほど多くはありません。新規開発にお金がかけられないのです。
ですから、現状のシステムを修正しながら何十年も使い続けている、という企業が多く存在しているのが現状です。
そのため、技術者自身のITスキルも年々落ちているのです。
これに気が付いている企業は、外部の技術者に依存しようとせず、社内でのIT教育に力を入れ始めています。
そして、これまでお話ししてきたような2029年以降に入社してくるITスキルのある若手を確保するため、今から“早期退職”などで社員構成の見直しを図り、2029年のための初任給アップや企業宣伝の予算計画を立てているのです。
★ 「2つの2029年問題」特集サイトは下記からどうぞ。
ホルムズ海峡封鎖&財務問題を抱える日本では、スタグフレーションや大不況のリスクが大きくなっており、企業の業務改革は急務となっています。
人口が少なくなってくる日本では経営拡大ができないと判断する企業は、海外での取引を大きくしようとしますが、当然ITスキルが低いままでは太刀打ちできません。
みなさんの会社はどちらでしょうか?
・今いる従業員のITスキルを上げるのか?
・ITスキルのある若手を獲得していくか?
原油高で大きく状況が変わった日本企業と従業員は、2026年の今年、大きな岐路に立たされたのです。
原油高高騰で、賃金アップは難しい。
原油高の高騰は、物流コストだけではなく、電気代・ガス代などの光熱費や原材料の値上げまでありとあらゆるコストアップにつながります。
大企業であれば、初任給を上げる余裕はあるかもしれませんが、多くの企業では賃金を上げて優秀な人材を確保する余裕はなくなってきます。
そうなると、“既存社員の教育”となってきますが、私はこちらが良い選択だと考えています。
ITスキルのある若手採用よりも既存社員のIT教育の方がベストな理由
「中堅社員を切り、ITスキルのある若手の採用に力を入れる」よりも、「業務知識や経験のある中堅社員のIT教育に力を入れる」方がお勧めです。
業務改革の推進で、まず行うべきことは”問題点の洗い出し”です。
「今のままの仕事のやり方で生産性のアップの足かせとなっているのは何か?」がわかるのは、実際に現場で仕事をしている人間しかわからないからです。
そして、これはITスキルを身に付けていくことで、気が付いていくことなのです。
“仕事をしていく中で、自ら問題点に気が付かせ、自ら改善していける人間に育てる”ことが、本当のIT教育になります。
DXが失敗するケースが多いのもこういった点がおろそかになり、外部の専門家に丸投げしてしまうことにあります。
★ ITスキルがあることでわかること・できること。
・現在の作業の問題点(ITスキルがあることで作業の面倒さに気づく。)
↓
・他にも問題点はないか?(効率の良さを求めるようになる。)
↓
・作業の改善を行う。(ITスキルがあることでできる具体的な業務改善)
以上の流れが自ら行うDX化となっていきます。
ITスキル教育に積極的な企業は、外部からの評価は高くなりますので、今後の若手獲得も楽になってきます。
2029年以降、ITスキルのある人間の割合はどんどん高くなっていきますが、それは、社内だけでなく、取引先や金融機関、株主やエンドユーザーである顧客まで広がっていきます。
こういった外部の人達とのコミュニケーションを取るためにもITスキル教育は重要なのです。
当ラボの研修では、いきなりプログラミングを教えません。まずは4月に直面する金利上昇などの『リアルなお金の話』から入ります。自分の人生を守るためにIT(論理思考)が必要だと気づいた社員は、驚くほど自発的に学び始めます。
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★アーカイブは下記からどうぞ。
第1回:初任給だけでは勝てない。中小企業を襲う『2029年IT人材争奪戦』の正体
第2回:若手が辞める本当の理由は、給与ではなく『石器時代のIT環境』
第3回:ガソリン代が上がり始めた今こそ危険!原油高の“本当の影響”は3〜4ヶ月後にやってくる。
第4回: ガソリン代高騰が引き金に?スタグフレーションと2029年問題の二重の脅威
第5回:ガソリン代高騰に追い打ちをかける4月に届く“金利上昇の通知”
ファイナンシャルプランナー・IT講師
川淵ゆかり
厚生労働省 1級FP技能士
経済産業省 高度情報処理技術者
https://yukarik-fp.jimdofree.com/
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